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mondaysick初のコンセプチュアル・アルバム全国同時リリース!

 

 

mondaysick 2nd mini ALBUM『九月七日座』セルフライナーノーツ

このアルバムは、コンセプチュアル・アルバムです。六話の物語は、ある一点で繋がっています。

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折れない十字架

幼馴染みの男の子と女の子の関係性は成長過程で変化していく。僕は過不足なく、何事も平均点以上を保ち、眼前のハードルをクリアすることが自分にとって有益だと思っている。君は妬ましいほど奔放に毎日を過ごして、友達も多くて、どんな困難が訪れた時にも強い心で簡単に乗り越えてしまう。真面目くんの僕と、不良の君。君の目に僕はもう映らない。僕は女々しく遥か昔の記憶にすがりついて生きていくのか。僕は君の成長を追い抜くことができない。君が大人になる前に歳を取ることを止めてしまったから。今年の春も桜は散り、高速道路のアスファルトに舞った。

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うたうのは

大学を卒業した僕は、君を故郷に残し上京した。就職した会社での人間関係は、あまりうまくいっていない。その中でも、わりと優しく接してくれる女の子と仲良くなって、何度か遊んだ。君のことを思い出すと、罪悪感に苛まれる。僕たちが青春時代を過ごした故郷は、積雪量の多い北国。短い夏を、二人で精一杯たのしもうとした。東京のアパートの近くに踏切があって、線路脇には泥の混じった雪が残っている。泥が混じって見えるのは、僕の憂鬱が映し出した景色なのかもしれない。雪を見ると、君に会いたくなる。僕は嘘をついた。君に心配をかけたくなかった。

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姑獲鳥

結婚したばかりの若い夫婦が、この町に引っ越してきた。部屋には洗濯機もない、そんな慎ましやかな生活ではあったものの、二人の人生にとって最良と信じる道だった。4月には第一子も生まれる。長い冬を越え、雪解けの季節は氷柱を融かし、近所の一軒家の軒下のベランダ脇に、水滴が滴り落ちていた。幸せは、当たり前には続かない。当たり前と思っている物事が、本当は奇跡だったりする。

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スターとレイン

星の見える夜に雨は降らない。雨降りの夜空に星は浮かばない。これは、スターという名の18歳の男の子と、レインという名の18歳の女の子の物語。スターは小児癌により、もうすぐこの世を去らなければならない。スターはレインに言った。もう煙草は止めたい。次は空を飛びたい。地球最後の思い出を作るために訪れた森林公園の、記念樹がそびえ立つ小高い丘の上で。二人は木の幹に傷をつけた。「生まれ変わっても僕が、君を見つけられるように」

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Gen

涙も涸れるほど泣いたら、少し心が軽くなった。雨が、この屋根裏の部屋の網戸を叩く。晴れた空から降る「天気雨」は、今日「狐の嫁入り」があることを知らせてくれる。葬列を成した狐が、ついにGenを連れていく。世界がこんな構造的な不条理に陥らざるを得なかったことも、一度失ってしまったものが手の中に戻らないことについても、仕方ないと思えるけど、無抵抗なのは、流されているわけじゃなくて、僕が弱いからじゃなくて、うんざりしたから。

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風が止んだら

ある郵便配達員の男は、いつものように集配業務をこなしていた。この職に、どうしても就きたかったわけではないし、仕事にやりがいを求めていたわけでもない。生活のため、体裁のため、大学を出たら働くのが常識だ。先週末の休みは、あっという間に過ぎ去り、こうして今週も月曜日が訪れた。今日は風の強い、あいにくの天気。頬についた雨粒を拭いながら、ふと目線を落とした水溜まりに葉書が浮かんでいる。男が拾い上げたものは、泥水に浸かって宛先の消えた、1枚のラブレターだった。

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飯濱壮士からのメッセージ

 

僕は映画が好き。

 

作品を鑑賞することはもちろん、映画館という建物自体や、中の空間に、とても惹かれる。

 

子供の頃、親に連れられて、あるいは弟と二人で足を運んだあの場所は、シネコンのような小綺麗な「施設」ではなく、趣ある「劇場」だった。

 

ポップコーンの匂い、ガラスショーケースに並ぶパンフレット、軋むドアを開ければ、見上げるほどに高い天井。指定席なんてないから、椅子は早い者勝ち。あぶれた人は、立ち見をするか、通路に段ボールを敷いて座るのだ。

 

開演を知らせるブザーの音が鳴り、照明がゆっくりと落ちて、劇場の雰囲気とスクリーンが描き出す幻想の世界に、心地よく引きずり込まれていく。

 

そんな時代。

 

思い返すと、入替え制より、二本立て、三本立てという文化の方が主流で、ひとつの劇場にスクリーンはひとつしかなかったから、ぜんぜん関係のない幾つかの作品が、脈略もなく、順に上映されていた。

 

つまり、チケット一枚分の代金を支払いさえすれば、二本続けて観ても、三本続けて観てもよかったのだ。

 

「映画館にいく」ことは、僕にとって大きなイベントだったし、わくわくできる休日の娯楽だった。

 

けれど、あの場所は全部、十年くらい前に潰れてしまった。

 

 

 

だから、mondaysickが復活させました。

 

「九月七日座」という映画館を作り、四次元の方角に結界を張り、大切なものを守り続けようと決めたんです。

 

この劇場で上映される六話の物語は、チケット一枚分の代金で、何度でも繰り返し、君を幻想の世界に連れていくと約束します。

 

 

九月七日座 館長

飯濱 壮士

 

 

 

 

 

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